薬剤師のアトピーブログ

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アトピー関連の事や、薬の事、日常調べた事まで幅広く書いていきます

外用ステロイド薬の副作用・効果・治療方法などを詳しく解説!!

こんにちは。アトピー患者+薬剤師のくにぺいです。

このページではステロイド薬について包み隠さず深く掘り下げていこうと思います。

 

マスコミによってステロイド薬は怖いというイメージが植え付けられました。

怖いが故に指示された量より少なめにしようとか、治ってきたから自分の判断で止めてみようということに繋がり、適切な治療ができず重症化するケースをよく見ます。

 

これを防ぐためにステロイド薬とはなにかしっかり理解する事が大切になってきます。

では実際ステロイド薬ってどう体に効いているのか見ていきましょう。

< 目次 >

 

ステロイド薬は体にどう効いているのか

ステロイドとは、副腎(両方の腎臓の上端にあります)から作られる副腎皮質ホルモンの1つです。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用があり、さまざまな疾患の治療に使われています。

つまりステロイドとはもともと体で作られているモノなんです!!

それを模して合成して作ったのがステロイド薬なわけです。

 

ではステロイドがどのような働きをしているかというと

主な作用としては・・・

①抗炎症作用

からだの一部が熱を持ち,赤くはれたり痛んだりすることを抑える働き

 

②免疫抑制作用

体で起きている異物に対する異常な防御反応を抑える働き

 

③細胞増殖抑制作用

④血管収縮作用

 

などがあります。

ほかにも

⑤糖分の代謝

⑥タンパク質の代謝

⑦脂質の代謝 

⑧骨の代謝

など多くの生体内反応に関与しています。

それはそうですよ。もともと体で作られているものなのでいろんな作用があります。

アトピーの人にとって良い作用・悪い作用も持っています。

 

 

ステロイドによっておきる副作用とは

 ステロイドによって望んでいない作用が起きることもあります。それが副作用です。

副作用はデルモベート軟膏などステロイドの外用剤リンデロン錠剤などのステロイドの内服薬によって症状が大きく分かれてきます。

 

外用剤では主に塗った場所のみへの局所作用が起きます。

症状として次のようなものがあります。

 

・潮紅・・・これは上記の④の血管収縮作用が連続しておきることにより、逆に血管が拡張しはじめ肌が赤みを帯びてみえることで、顔面でこの症状が見られると、酒に酔っているように見えることから酒さ様皮膚炎と呼ばれます。

 

・多毛・・・使用部位の発毛が促進することがあります。この症状は小児で多いです。

 

ステロイドによるニキビ・毛ほう炎・・・これは上記の②の免疫抑制作用により細菌への抵抗力が下がり起こります。ニキビは小児にはみられず、脂腺が活発になる思春期以降にみられる副作用です。

 

感染症の誘発・・・これも上記の②の免疫抑制作用により真菌(水虫などのカビ)・ウイルスの感染をおきやすくする。ただし、十分なスキンケアで皮膚のバリア機能を高めれば感染はおこりにくいです。

 

ステロイドによる緑内障・・・目の周囲への強めのステロイドの長期使用で緑内障を引き起こすことがあります。緑内障とは眼の眼圧が上がっていく病気です。眼の周囲に長年ステロイドを塗っている場合は定期的に眼科を受診するようにしてください。

 

ちなみに白内障になる原因として痒みによる目周辺の殴打があり、ステロイドが直接の原因ではないことがわかっています。

 

・皮膚萎縮線条・・・これは上記の③の細胞増殖抑制作用によって皮膚が薄くなり、その皮膚に力が加わることによって皮膚萎縮線条がおきます。簡単にいうと妊娠線のことです。

 

以上が外用剤でおきる副作用です。

ここで重要なのが、

皮膚萎縮線条以外の副作用はステロイドの外用をやめると元に戻る

ということです。(皮膚線条までいかず、ただ皮膚が薄くなっている場合も元にもどります。)

 

過去、自分も顔へのステロイドの使用で肌が赤みがかるといった症状がでていましたがステロイドなしで肌をコントロールできるようになってからはそういった症状も次第に良くなりました。

 

つまり外用剤でおこる副作用は万が一おきたとしても、深刻なものではないということです。

 

さらにステロイド外用薬による副作用はそれほど多いものではなく最も強いデルモベート軟膏・クリームでも、皮膚萎縮〔軟膏1.0%、クリーム0.7%〕、毛細血管拡張〔軟膏0.5%、クリーム0.6%〕と報告されています。これは薬を作っている製薬会社が出しているデータです。

 

このようにステロイド薬について深く知ると、正しく使えば怖い薬ではないとわかります。

 ただしここで注意したいのが、デルモベート軟膏のような強い外用剤を何年も塗り続けるとステロイドの内服薬で出てくるような副作用(骨粗しょう症・糖尿病など)が現れることがあるという事です。

 

長期の使用にならないために最初にステロイド薬はしっかり使い、いずれ量を減らして脱ステロイドへ持っていくことが重要です。

 

 

理想的な治療の経過は

●早めに炎症を抑えるため強めのステロイドを塗る

          ⇩

●炎症が治まってきたら徐々に弱めのステロイドに切り替える

          ⇩

●炎症が完全に落ち着いたら

①:週に1~2回弱めのステロイド薬を塗る(プロアクティブ療法)

②:また炎症が出てきたらステロイドを塗る(リアクティブ療法)

の①と②どちらかの方法を取ります。

※どちらかというとプロアクティブ療法が推奨されているようです。

          ⇩

●最終的にステロイド薬を止めて、保湿剤だけでコントロールしていきます。

 

筆者はこの方法でほぼ健常人の肌質まで回復しました。

治療中におきた副作用としては、酒さ様症状・ニキビ・毛ほう炎ですが、脱ステロイドをしてからはこの症状も回復してます。

 

アトピーについてしっかり説明しない医師はざらにいます。

それによりアトピーが悪化し、ステロイドに対して恐怖感をもつ患者も多いです。最初の治療が大切なのです。

受診する病院は周りの口コミなど下調べをして選んでくださいね!!

 

※この記事は脱ステロイド、脱保湿を否定するものではありません。

治療方針は人それぞれです。自分に合ったものを選択していきましょう。